« 2011年8月 | トップページ | 2011年12月 »

2011年9月23日 (金)

インドネシア水中生物シリーズ2  これぞココナッツオクトパス

F1709

初めてココナッツオクトパスに出合ったのは

インドネシア・バリ島西端のシークレットベイ

の海底。

和名・メジロダコと呼ばれるこのタコは知能レベル

が高く、ともかく眺めているだけでも退屈しない

生き物なのだ。

通常、砂地など平らな海底に棲み、巣穴を作る

素材に固執する性格を持っている。

一番のお気に入りは、人間が捨てたヤシの

実の殻なのだが、それが無い時は貝殻、割れた

ガラス瓶、空き缶などなど。

固執すると云う意味は、ひとたび外敵に

襲われると巣の場所は放棄するが、

巣の「建材」であるガラクタを全部抱えて

逃げる事なのだ。

F1862

でっかな貝殻や割れガラスなどを吸盤で

股間に隠し、走って逃げる。

その姿は抱腹絶倒、爆笑必至、あまりの

可笑しさに撮影しているこちらが溺れそう

になる。

しかし、やっぱり納まりが良いのは、名前

の由来のようにヤシの実の殻のようだ。

日本にもいるよ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年9月21日 (水)

インドネシア水中生物シリーズ1  ヘンゲボヤの群体

2525

最新の高精細デジタル写真の映像は、撮影中に

確認できないような細かい物までよく映っている。

インドネシア・コモド海域のリンチャ島の海底で

撮ったキノコのような形をしたヘンゲボヤの群体。

深場から吹き上がってくる湧昇流のプランクトン

を吸い取り元気いっぱいだ。

よーくアップで眺めてみると、髭面、サングラス

のおっさんが大口開けてコーラス歌っている姿

に見えてきた。

2525_2

そうだ、このおっさん、NHKでよく見かける

「つのだひろ」に似ているぞ!

カールおじさんにも似ているかな?

テノールの歌声が聞こえてきそうだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年9月20日 (火)

タイガースファンの魚

_9745

阪神タイガースファンの魚と言えば、

カゴカキダイでしょ。

黄色と黒のストライプはタイガースファンの

証です。

カゴカキダイの事をいろいろ調べていくと、

漢字で「駕籠舁鯛」と書き、頭部後半が

盛り上がっている事から、昔の駕籠かき人足

の発達した腕の筋肉に因んで名付けられた

との記述がある。

無理やりダイガース方面に話を持って行く為、

タイガースの選手たちも筋肉隆々だと言うこと

にしよう。

英名の一つにfootballer(フットボールの選手)

と言うのも見つけた。

どちらにしろ、プロスポーツ系の魚みたいです。

(かなりのこじ付けでした)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年9月19日 (月)

海底オレオレ詐欺発覚

1942

九日間続いた北極シリーズはこの辺で終わり

にし、つい先日、伊豆の海でのお話。

おなじみ富戸の海は浅場がゲッソリする程の

高水温、28度位あるんじゃないかな。

涼しさを求め、水深20mラインに降りていくと、

砂地の海底にゴンズイの群れ。

砂の上に生えた珪藻をナメナメ。

群れが丸くなったり、三角になったりを

眺めていた。

ひとしきりゴンズイチームを眺めた後、

ユックリ浅場に向かい始めると、コロダイ

の幼魚発見。

んん…?待てよ。

コロダイの幼魚はゴンズイの擬態をして

「オレ、ゴンズイだよ!背びれに毒が有る

んだよ!」と周囲に見せ、幼魚期を安全

に生き延びている筈。

そこで思いついたのが、今世紀初の実験、

コロダイ幼魚の擬態をゴンズイは見破るか…

砂地の斜面で待つこと数分、ゴンズイチーム

がワイワイとコロダイ幼魚の傍までやってきた。

「ワッセワッセ、ペロペロペロペロ」が

「オレオレ、ゴンズイ、オレ、ゴンズイ」に

近づくと、さすがにマズイと思ったのか

コロダイ幼魚君、速足で逃げて行きました。

実験結果を見届けるため、危うくエアー切れ

になるところでした。

馬鹿だね俺も…

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2011年9月18日 (日)

北極水中生物シリーズ9  氷の下の小さな命s

F0868

北極の氷の下には、まだまだ沢山の生き物が

いました。

一つ一つ紹介していきたいが、時間も知識も付いて

来ないので、今回は一山単位でまとめて紹介。

まずは、日本でも「流氷の妖精」などと呼ばれ、

持て囃されているクリオーネ、

日本名ハダカカメガイの仲間が氷の下、

たくさん泳いでいました。

クリオーネはジャパン・エンデェミック(日本特有)

ではないんですね。

F0881i

そして、「海の米」イサザアミの仲間も海底に

ギッシリ。

体長2センチほどの姿を見ていると「海の米」

と言うより「海の蚊」みたいな奴です。

海底の小型魚類の大切なタンパク源になって

いるのでしょう。

F0886i

3番目4番目はウミウシ。

友人のウミウシ研究者に見せた処、フサフサして

いる方はスギノハウミウシの仲間だそうです。

F0855i

もう一つの方は判らずじまい。

まあ、北極と言う場所が場所だけに、生物図鑑

も無いわけだ。

冷たさにかまけて、手当たり次第に見かけた

生物を、片っ端から撮影した生物映像が正しい

名前に辿り着くには険しい道が有るってことかな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年9月16日 (金)

北極水中生物シリーズ8 イッカク  

_00110

過去3回の北極取材、幻のクジラと呼ばれる

「イッカク」の撮影が目的だった。

イッカクはハクジラの仲間、大きいもので

体長6m以上(タスクを除く)。

6月~7月にかけ、カナダ領北極バッフィン島北部

に餌のポーラーコッドを求めてやってくる。

氷で閉ざされたフィヨルドの入り口で待ち構え、

白夜で照らし出された氷原が溶けはじめると、

奥にできた氷の割れ目めざし泳ぎ込んでくるのだ。

イッカクの雄はタスクと呼ばれる左上顎部から

頭部を突き破って飛び出した角状の牙が有名。

ちょっと見、串の刺さったフランクフルトソーセージ

のような外見、摩訶不思議な生物だ。

ヘリコプターで空撮を試みたり、氷原の割れ目で

待ち構えたり…いろいろ思い出の多い生き物だ。

_00086

一番苦労したのは、餌を食べ終えた後、オス同士

が一か所に集まり、水面上にそれぞれのタスクを

持ち上げ、比べ合うような行動をとるシーン。

この生態をクロスタスクと呼ぶ。

グッスリと眠り込んでいた早朝3時ごろ、イヌイット

から知らせを貰い、ネボケマナコで撮影に行った

記憶がある。

現場についてカメラを構えたら、さすがに寒さで目

が醒めた。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年9月11日 (日)

北極水中生物シリーズ7 ヨコエビの仲間

F0946i

世界中にいながら、あまり知られていない生物。

それがヨコエビ。

海中だけで約4000種以上がいるそうだ。

エビでもない、アミでもない…摩訶不思議な生物、

それが北極の氷の下にイッパイいた。

体長約2センチ、小さな生き物だが、氷の下を

素早く泳ぎ回る。

ロシアのバイカル湖には体長20センチを超す

大きなヨコエビの仲間が棲んでいる。

その姿はかなり不気味。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2011年9月10日 (土)

北極水中生物シリーズ6 エスキモードッグ

F0626

イヌイットの人たちにとって、犬は可愛いペット

ではなく、使い慣れた道具と言ったところだ。

当然の事のように、犬たちは外飼い、

氷の上で寝起きしている。

ブリザードが来ると犬たちは身を丸め、尾で鼻

を覆い、雪に埋まる。

おそらく、エスキモードッグは世界で一番厳しい

環境で飼われている犬達だろう。

それでも,よそ者の我々が近づくと、

「遊んでくれぇー」とばかりに大喜びする。

無条件に可愛い。

日本に残してきた愛犬がまぶたに浮かぶ。

そうだ、この犬たちの姿を写真に撮り、

愛犬が我儘を言った時、その写真を

見せて説教してやろうと思ったほどだ。

親バカだね、

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年9月 9日 (金)

北極水中生物シリーズ5 シロクマ?ホッキョクグマ?

_00084

水中生物ではないがシロクマは海に飛び込む

のが好き。

我々が羽毛服を着込んで震えているのに、

奴らは「暑い!」のだそうだ。

シロクマの毛はマカロニのように中心が中空

になっていて、大変保温性が良いらしい。

ある朝、テントから出ると、若いシロクマの兄弟

がすぐ傍の氷の割れ目にやって来ていた。

気付かれぬように、テントの陰からシャッターを

切る。

幸い、シロクマはキャンプに入ってこず、

歩き去っていった。

_00124

また、ある朝には我々のキャンプの近くにテント

を張っていたスコットランド人とガイドが

ずぶ濡れになって避難してきた。

彼らがテントを張っていた氷が流され、

氷の海に飛び込んで逃げてきたそうだ。

彼らのテントがあった方向にレンズを向けると

シロクマが立ち上がってこちらを見ていた。

大惨事寸前!

そう言えば日本ではシロクマで通じるが、

正式和名はホッキョクグマだそうだ。

シロクマの方が良いなー。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2011年9月 7日 (水)

北極水中生物シリーズ4 クモヒトデのバンザイ

F0894

氷の割れ目から海に入るのは、思ったより難しい。

潜水時間30分~1時間の間に氷が動き始めたら、

海からの出口を失ってしまう。

慎重に安定している開口部を捜し、閉まり始め

ても、必ず脱出できるだけの間口を開けて

おかなければならない。

その為には氷の開口部をノコギリや鉄棒で

突っつき広げる。

また、氷の下に入り、泳ぎまわった末、

出口の位置が判らなくなったら…この世の

終わり。

F0932

あくまでも慎重に、冷静に事を進めねばならない。

出口を見失わないため、ロープを引っ張って

潜水する。

そうそう、面白い事と言うか、当たり前の事な

のだが氷の下の水温は氷点下―2℃。

北極の海も北海道の流氷の海も同じだ。

氷点下―2℃以下になると塩分混じりの海水

でも氷結してしまう為、これ以上冷たい海水は

無い事になっている。

もっとも、北海道の流氷では潜水を終えた後

は暖かな温泉に入り人心地できるが、北極

では凍りついたテントが待っているだけだ。

F0828i

さて、そんな苦労を乗り越えてたどり着いた

砂地の海底にはツブ貝のような巻貝が這っ

ていた。

そして海底一面を覆い尽くすクモヒトデ…

またクモヒトデ。

皆、触手を持ち上げ、万歳三唱中。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年9月 6日 (火)

北極水中生物シリーズ3 グリーンランドシャーク

261

フィヨルド内の海表面を覆う氷に穴をあけ、

肉餌を付けた釣り針を海底に落とす。

水深200m以上に放置すること2日間。

ゆっくりと釣り糸を手繰ると、とんでもない奴が

上がってきた。

英名グリーンランドシャーク、和名オンデンザメ、

体長3m。

266

探検家の植村直己氏は北極横断単独行の時、

時々このサメを釣り上げ、犬橇の犬たちに

餌として与えていたそうだ。

灰色のザラザラした肌、両目の脇に吸い付いた

イカリムシのような寄生虫は深くて暗い海底

では発光するそうだ。

針を外し、氷の穴に戻すと,ノタリノタリと

深海生物ペースで泳ぎながら深みへ戻っていった。

オンデンザメは、17~18年ほど前、フランスの

深海潜水艇で駿河湾の水深1000m近くに潜った時、

見かけた事がある。

その時は体長8m以上のモンスター級であったが、

北極でその子孫と出会えるとは…

ベックシ!でした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年9月 3日 (土)

北極水中生物シリーズ2 カジカの仲間

F0852i

北極圏の氷に覆われた海底で出会えた魚は

カジカの仲間。

体長25センチほどの立派な魚だった。

カジカ類は淡白な白身の魚で、見てくれは強い

がしっとりとした旨味のある魚で、煮つけ、

みそ汁の具などにすると忘れがたい風味を

味わせてくれる。

近づいてもあまり動かない。

水温氷点下2度の環境では代謝が低いのか、

ゆっくりとしていた。

北極の海底では数種類の魚類に出合えたが、

このカジカの仲間が、隠れたりせず、

一番じっくりと撮影させてくれた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年9月 2日 (金)

北極水中生物シリーズ ジュウモンジクラゲの仲間

F0861i

ユックリ台風で、もう一週間以上海に潜っていない。

ブログが更新できないじゃん!

暇にあかせて、過去の写真整理をしている。

撮影の楽しさにかまけて、ストック写真整理は、

殆どほったらかし。

真剣に取り組んだら、生きてる間に潜りに行け

ない感じ・・・

特徴のあるところで10年以上前に潜りに行った

北極の写真から行きますよー。

北極とは言っても、北極点ではなく北極圏の海の事。

カナダ領北極圏バッフィン島北部のフィヨルドで

潜った時出合った生物たちの写真から紹介します。

フィヨルド沿岸の海表面を覆う氷の割れ目から潜り、

海底で撮影したもの。

その1はジュウモンジクラゲの仲間。

クラゲと言っても、この種類は水中を漂っているわけ

ではなく、海底の海藻などに付着して棲んでいる。

薄暗い海底で生き物を見つけるとホッとする。

ジュウモンジクラゲの仲間は3センチほどの

小さな生き物だったが、水深25m、水温-2℃の冷たさ

で、薄れゆく意識を十分励ましてくれたのを覚えている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年8月 | トップページ | 2011年12月 »