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2011年4月15日 (金)

ホタルイカの身投げ

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この度の東日本大震災の犠牲となられた方々のご冥福を

お祈りするとともに被害を受けられた方々に心よりお見舞い

申し上げます。

3月11日以来、日本全体がSF小説の中に迷い込んで

しまった様子だ。

我々水中カメラマンの仕事場は海。

その海があのような凶暴な姿に変わり、町を、村を、

破壊しつくした・・・。

テレビであの津波の空撮を見た時、心の底から恐怖を感じた。

東日本大震災からはや1か月が過ぎたが、その間、

海に対する気持ちを整理しながら、富山県でホタルイカの

身投げを追ってみた。

身投げといっても、正確に言うと浅場に餌を追ってきた

ホタルイカが湧昇流に押され、方向感覚を失って浜に

打ちあがる現象を名付けたものだ。

実はこのホタルイカ、アメリカのテレビ取材を予定してい

たのだが、原発事故の放射能問題で取材が

キャンセルされた。

ホタルイカの生態は日本の誇れる生き物ストーリー

として楽しみにしていたのだが…残念。

このまま諦めるのも悔しくて、自ら取材にやって

きたのだ。

4月の上旬、新月の夜、人知れず身投げを繰り

広げるホタルイカの姿を想像していたのだが・・・。

富山、そして近県の人々が大挙して浜辺に押し

寄せてきた。

その数、数千・・・、中には小学生低学年の子供

たちまで連れ、夜明けまでホタルイカを網で掬って

いる家族もいる。

真夜中の砂浜は人・人・人・ホタルイカ・人・

ホタルイカ・ホタルイカといった感じで、訳の

判らない賑わいを見せていた。

普段の私なら、撮影の邪魔になる人々を舌打ち

しながら見ていた筈だが、今回ばかりは彼らから

元気を貰ったような気がしている。

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