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2009年7月30日 (木)

ホンベラにクリーニングされるシラコダイ

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クリーニングと言えばホンソメワケベラとうたわれる程、

その共生関係は有名だが、富戸の海ではホンソメの

独占企業は成り立っていない。

シラコダイが数匹群れ集まり、黒っぽくなって

クリーニングを受けていた。

クリーニング屋の主人はホンベラのメス。

尖った口でヒレの付け根や鰓蓋周辺を懇切丁寧に

クリーニング、ウオジラミなどを食べているようだ。

サービスが良いのか、付近の魚が集まり、大賑わい。

ところで、このシラコダイ、チョウチョウウオの仲間だが、

何とも地味な体色もあって、地元では気にかける人も

殆どいない。

だが、最近増えてきた、伊豆の海を楽しむ、外国人

ダイバー達にとっては、とても珍しい魚だ。

分布域も殆ど日本列島周辺の温帯の海に限られ、

案外、世界中のチョウチョウウオオタクにとって憧れの

魚になっているかも。

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2009年7月29日 (水)

イヤゴハタの若魚

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富戸の海で、イヤゴハタにであった。

体長7cmほどの若魚。

白黒の目立つ体色で、海底に生えているカイメン

やヤギの陰に身を隠すようにしていた。

イヤゴハタは大きく育ち、今まで見た最大の物は

体長80cm、体重20kg以上の大物だった。

伊豆海洋公園の深場、三角岩の下、

水深45m近辺で出合った。

今回のイヤゴハタは、それと比べれば幼稚園生

と言ったところ。

ハタの仲間は頭が良い。水中で魚と顔を突き合

わせていると、相手のインテリジェンスが感じ取れる。

ハタの仲間は、こちらの動きを落ち着いて読み、

決してパニックに陥ることのない、強い精神を持って

いる。

このチビも十数年後には立派な成魚に成長し、

富戸の海の生き物たちを睥睨する存在になって

欲しい物だ。

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2009年7月28日 (火)

ケンサキイカ

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2008年12月20日のブログに同じタイトルの話を

書いていた、ケンサキイカ再登場。

ストロボを使わない新しい撮影方法を試す目的で

富戸の海底をパトロールしていたら、

ケンサキイカ3匹組にであった。

ちょうど、コンビニにたむろしている地元の不良兄ちゃん

達っと言った感じの奴らだった。

それでも、こちらのカメラに付いているレンズが超広角・

対角線魚眼レンズなので、画面上では点ほどにしか

写し出せないだろうと、諦めていた。

だが、イカ達が、こちらのカメラに興味を持ったのか…

近付いてきた。

「アーン、見かけないカメラだなァー」っとばかりに、

レンズ前30㎝まで寄り、メンチ切り。

おかげで、イカ界のプリンス・ケンサキイカの良いカットが

沢山撮影できました。

ありがとさんでした。

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2009年7月27日 (月)

ピンクのスナイソギンチャク

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富戸の深場にあるピンクのスナイソギンチャク、

久しぶりに撮影に行った。

新しく使い始めたスチルカメラをテストする為に。

ストロボを使わず、ライティングが必要な時は、

LEDライトを使って照明をあてる。

180度対角線魚眼レンズの中で、青く佇んでいた

スナイソギンチャクにライトをあてると、

仄かなピンクに表情を変えた。

彼方から、他のダイバー達が近付いてくる。

短い逢瀬を惜しみながら浅瀬に向かった。

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2009年7月19日 (日)

トラフナマコの放精

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昨日潜った富戸の海は、透明度が悪く、2~3m程

の視界だった。

そして、水深20mから下の世界は透明度20m以上。

その代わり、18℃の低水温。

冷え切って、浅場に戻ってくると、海底のあちこちに

点在しているトラフナマコが立ち上がっていた。

元気な勃起と言う感じ。

その上、頭の部分からダラダラと放精中だ。

これが、浅場の濁りの原因らしい。

いつもは、石のように海底に転がり、とても生物とは

思えないトラフナマコが唯一、動物らしい立ち

振る舞いを見せてくれる夏の海であった。

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2009年7月18日 (土)

側面誇示

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さて、今回は宿命のライバル「弁慶」と「ゴルバ」

のメンチ切り合戦。

生態観察の用語では「側面誇示」と言う。

お互いに、自分の方が大きく、強く、立派であると

誇示しあっているのだ。

「ゴルバ」の喉元に当たる部分が丸くせり出して

いるのも、少しでも自分を大きく見せようとする気持ち

の現れだ。

考えてみると、我々人間も、しょっちゅう側面誇示を

繰り返している。

高級ブランド服から始まり、宝石、時計、フェラーリと、

例を挙げたらきりがない。

同性に向けて誇示し、異性に向けて誇示する。

「僕って凄いんだ!」と言う気持ちは、どんな生物にも

通じているようだ。

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2009年7月13日 (月)

「玉虫」

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去年、今年とこの2年、集中的に北小浦の「弁慶」

を撮影しているうちに気付いたことが1つ。

気のせいかもしれないが、「弁慶」に正妻のような

態度のメスがいると言うことだ。

こう話すと、神懸かりだの、科学的でないだのと

非難の集中砲火を受けそうだが、確かに他の

メスと素振りが違う。

ソッとそのメスを「玉虫」と名付けてみた。

「玉虫」は大型のメスで、いつも「弁慶」が他のメス

と産卵するのを遠目から見ている。

そして、産卵行動が一段落し、他のメスが周囲に

見かけられなくなる頃、スッと「弁慶」に寄り添い、

産卵行動にはいる。

“ラストダンスは私に”…という感じだ。

2匹で寄り添いながら、赤岩から離れ、大きな円

を描きながら上昇を始める時、他のメスと素振り

が違うのに気付いた。

「玉虫」が「弁慶」に寄りかかるように、身体を

あずけている。

ただならぬ仲の男女が寄り添っている雰囲気

なのだ。

少なくとも、この2匹の間に強いボンド(結びつき

)が感じられる。

昔、故ジャック・モイヤー博士に「大型のコブダイ

のメスは、オスへの性転換が近いので、産卵回数

も少なくなり、産卵量も少ない筈だ」と習ったが、

「玉虫」は充分な量の卵を産み出し、尚かつ、

「弁慶」が他のメスと産卵できない時でも、最後に

寄り添い、ホノボノとした産卵行動を見せてくれる。

個体識別され、観察が続けられて20年、

北小浦「赤岩」の頂点に立つ「弁慶」の私生活が

かいま見えてきた。

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2009年7月11日 (土)

コブダイ「弁慶」の闘い

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ちょうど1年ぶりに「弁慶」に会えた。

「弁慶」は佐渡島北東部、北小浦港の沖合にある

カクレ根「赤岩」に棲んでいるコブダイ。

18年前、佐渡ダイビングセンターの本間さんに

頼まれ、「弁慶」と名付けた。

以来、機会あるごとに佐渡を訪れ、「弁慶」と旧交を

温めてきた。

今年も無事、「弁慶」の元気な姿を確認でき、

ホット一安心。

ライバルのゴルバとの縄張り争いも撮影できた。

写真右側が「弁慶」だ。

コブダイ雄の闘いは、お互いに口を大きく開け、

睨み合う。

寿命40~50年と言われるコブダイ。

「弁慶」には長生きして貰いたい。

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2009年7月 9日 (木)

オキタナゴの出産

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ずいぶんご無沙汰しました。

昨日、佐渡取材から帰ってきました。

イャー、面白かった。

コブダイ「弁慶」に会いに行ったんですけど、

それ以外にも、面白い魚の生態写真が沢山

撮れました。

嬉しいですゥ~ッ!

まずは、オキタナゴの出産シーン。

佐渡島南西部の小木、イワシ根というダイビング

ポイントで撮影しました。

オキタナゴはオスメスが交尾し、メスが妊娠して、

出産するという、まるで人間のような繁殖形態を

持つ魚。

体長10㎝程の華奢な魚です。

伊豆でもよく見かけるのですが、出産時には非常

に神経質になる為、出産の瞬間は、なかなか

見ることができない。

イワシ根の一番浅い部分がホンダワラ林になって

いて、そこにオキタナゴの仔魚が沢山泳いでいた。

どうやら親魚は仔魚がいっぱい居るところで出産

しているらしい。

海藻の陰に隠れて待つこと10分,とうとうやって

来ました、産気づいたオキタナゴのメス。

まずは出産口から尾ビレが現れ、少しずつ仔魚

の身体が産み出されてくる。

親魚を見てみると、苦しいらしく「ハッハッハッハッ」

とフル回転でエラ蓋を動かしている。

更に待つこと数十秒、仔魚の身体全体が現れ、

身震いと共に母親から離れ、子供達の群れに

混じり込んでしまった。

ハッピバースデイ!!

母魚は10数匹の仔魚を産み出すそうだ。

ご苦労様です!!

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