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2006年6月14日 (水)

ナベカ

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久しぶりのブログ更新、怠け癖が付き、約2ヶ月のワープで御座った。

更新を楽しみにしていてくれた皆さん、済まん、済まん…。
かくも長きにわたってブログ更新を怠けていたが、本業の水中撮影をサボっていたわけではない。
よって、面白い話が一杯ある。

今回はナベカの話。ナベカって何?と聞かれる方も多いだろう。
ダイビングをしていても、滅多に会える魚ではない。
なぜなら、彼らの生息域は殆どが水深1メートル以浅。

張り切ってダイビングに来て、水深1メートル近辺の波打ち際を潜っている人は少ない。
余程、潜水技術に自身のない人なら有り得るのかな…。
でも、波打ち際は文字通り波がひっくり返る場所、岩に頭をぶつけるか、フジツボで傷だらけになるのが落ちだ。
どちらにしろ、水中撮影には不向きな場所である。

つい先々週、ある魚の生態を追って、島根半島の美保ヶ関近くのひなびた漁村に撮影に行ってきた。
取材目的のある魚とはオオカズナギ。
雄同士が口を大きく開け、縄張り争いをする生態が面白い魚だ。
早速その姿を求め、潜ってみた。

なんと水深40センチほどの浅瀬の岩穴に巣を作って棲んでいるのだ。
オオカズナギと名前だけは大きめだが、体長10センチ、体高1センチほどの細長い小魚だ。
巣穴から顔を覗かせているオオカズナギにフレームを合わせ、喧嘩が起きるのを待ち受けるのだが、ピッチャンピッチャン・パッチャンパッチャンと波に揺られカメラが定まらない。

丁度、針穴に糸を通そうとしている時、横にいる奴に頭を小突かれ続けているような状況である。
イライラして「エーイッ!ウルッサイ!!静かにしろーッ!」と叫び出したい所だが、波に叫んでも小魚に馬鹿にされるだけ。
ストレスを溜めながら海底に這い蹲っていると、オオカズナギの巣のすぐ横にナベカが顔を出した。


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ナベカの姿を見て、速攻で思い出したのが去年の事、ある出版社からナベカの写真のリクエスト。
ライブラリーを全部ひっくり返しても、撮ってない物は無い。

無念の思いで「有りましぇーん…済みましぇーん」とギブアップした。
大体、水深1メートル地帯はお腹が引っ掛かって、座礁しちゃうし、僕の守備範囲じゃないんだよねーと言い訳しきり。

そんな怨念のナベカ!ここで出会ったのが百年目!
いざ覚悟!!とばかりにカメラで迫り撮影した。横にいた、オオカズナギが「お俺、主役じゃないのぉー?」と言ったかどうかは…判りません。

ナベカは東京近くだと葉山や逗子などのタイドプールでも見かけられる魚。黄色いヒレがとっても綺麗。今回、撮影してホッペタの入れ墨模様にに魅せられた中村でした。

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コメント

恐れ多いですがコメントさせていただきます。
ヒゲアザラシさんのブログちょくちょく拝見させていただき楽しんでいます。確かにナベカ綺麗ですね。紀伊半島でも見れるのでしょうか?見てみたいものです。今日気がついたのですが先日と比べ写真が増えていますね。また楽しみが増えました。

投稿: okuzo | 2006年6月15日 (木) 18時49分

こんにちは!更新を心待ちにしてました.
ナベカはわたくしにとってアイドルのような存在です.藻場ができる岩場や干潟にいますね.ヘビガイって言うのですか?クルリンとまいている貝によく棲んでますね.そういえば1ヶ月ぐらい前でしょうか.小さいナベカが10cmぐらいのイカに頭からガッポリと食べられたシーンを見て,衝撃を受けました.
それにしてもヒゲアザラシさんが撮られたお写真のナベカさんは華やかで夢見心地ですね.見返り美人の安堵しきった顔を見ているようです.

投稿: ねばっち | 2006年6月15日 (木) 21時17分

okuzoさん、紀伊半島にもナベカはいる筈です。岩礁の水面近くを探してみて下さい。波の静かな日にね…  このブログ、写真をもっと増やすつもりです。楽しみにしていて下さい。

投稿: ヒゲアザラシ | 2006年6月16日 (金) 11時23分

ネバッチさん、ブログを見てくれてありがとう。
ナベカ体験は僕より多そうですね。島根の海では巣穴の前で2匹が喧嘩していました。どうやら繁殖期みたいですね。これからもナベカの観察、頑張って下さい。

投稿: ヒゲアザラシ | 2006年6月16日 (金) 11時29分

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